志

地方創生を支える仕組み

~金融を通じた持続可能で豊かな社会の実現を目指して~

当社は地域金融機関とともに、
各地域が抱える問題に対して
「資産運用による社会問題の解決」を目指します。
足利銀行取締役頭取 清水和幸氏と
野村アセットマネジメントの小池広靖が、
「地方創生」について語り合いました。

野村アセットマネジメント

足利銀行

志プロジェクト
野村アセットマネジメントは、
資産運用ビジネスを通じて、
持続可能で豊かな地域社会の実現を目指しています。
地方創生に向けた取り組みの一環として、
地域金融機関と連携して
地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)の
仕組みを活用した寄附スキーム
『「志」プロジェクト』を創設しました。
足利銀行様をはじめとした金融機関で取り扱うESG運用戦略商品から
当社が得られる収益を、
各道府県において
地方公共団体が実施する
SDGs関連事業に拠出しています。
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    足利銀行における地方創生、
    ESGへの取り組みについてお聞かせください

    清水 和幸 氏(以下清水) 栃木県内でも、少子高齢化の進行やデジタル化の進展により、企業経営、雇用、生活など、さまざまな分野で構造改革が進んでおります。このような中、当行が目指す「地域とともにあゆむ価値創造グループ」の実現に向けて、一段と多様化する地域のお客さまのニーズに対して、「課題解決型コンサルティング営業」の追求に全力で取り組んでおります。
     昨今、気候変動に起因する異常気象により、自然災害が甚大化するケースが増え、県内においても台風や豪雨による大規模な洪水被害が発生しています。こうしたことを踏まえ、めぶきフィナンシャルグループにおいて、2021年3月TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明し、対応を強化しております。2030年までに気候変動の要因であるCO2排出量をネット・ゼロとする目標を掲げ、取り組んでおります。

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    地方銀行における、地方創生や地方創生事業への
    サポートの重要性についてどうお考えでしょうか

    清水 地域のお客さまをご支援するためには、金融機関個々の努力のみならず、従来の枠組みを超えた新たな協力、協業態勢が必要と考えております。そうした考えのもと、県内6信用金庫および2信用組合と「取引先に対する課題解決にかかる連携協定(とちまるアライアランス)」、群馬銀行と両毛地域を中心とした「りょうもう地域活性化パートナーシップ」を締結しました。
     また、後継者問題を抱えるお客さまに対して、投資専門子会社である株式会社ウイング・キャピタル・パートナーズを設立し、投資による直接的なご支援体制も整えました。後継者がいないお客様から一旦株式を引受けし、事業再構築の上、最終的には若い有能でやる気のある経営者に地域の企業を受け渡していくことも考えています。

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    野村アセットマネジメントにおける
    地方創生の取り組みについてお聞かせください

    小池 広靖(以下小池) 当社が取り組む「志プロジェクト」を通じ、資産運用と地方創生の両立を目指し、足利銀行様をはじめとした、各地域の金融機関でESG運用戦略を用いたファンドの一つである「グローバルESGバランスファンド (愛称)ブルー・アース」をお取り扱いいただいています。お客様に当社の投資信託をご購入いただき、当社はその資金で投資信託を通じて企業などに投資します。そして企業に対しては株主として、エンゲージメントと言われる企業価値を高めるための対話を行い、企業のSDGsへの取り組みを後押しします。お客様に経済的なリターンをお届けすると同時に、企業価値向上や社会的価値の創造に繋げていきます。また、同ファンドの運用で当社が受け取る信託報酬の一部を、〝企業版ふるさと納税〞として、地域の地方創生事業に寄附する仕組みを取り入れています。

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    「志」プロジェクトについて、
    どのような点を共感して賛同しましたか

    清水 企業に留まらず、個人のお客様においてもSDGsへの取組みに対する関心が高まる中、同プロジェクトの対象投資信託商品である「(愛称)ブルー・アース」をご提供することにより、投資信託の購入、保有を通じてESG投資にご参加いただく機会を創出することは、たいへん意義のある取組みであります。
     さらに、野村アセットマネジメント様による投資信託の運用収益からの寄附を通じ、栃木県の経済発展にもお役に立つことができ、地域金融機関として持続可能な地域社会の実現に向けた取り組みを後押しできるものと考えております。

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    今回の寄附先である
    「元気なとちぎの未来創造プロジェクト」に
    期待することは何でしょうか

    小池 AI、IT技術を活用したDXの勢いは益々加速し、今後さらに物理的距離や人的リソースの課題が大きく改善されると考えています。このプロジェクトが、新たな産業、雇用を生み出して地域経済を支えるだけではなく、例えばスマートシティ構想など、ライフスタイルの改善にも様々なソリューションを提供して、社会課題に大きく貢献していただけることを願っています。

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    足利銀行が考える地域の金融資産拡大を促す意義と
    取り組みについてお聞かせください

    清水 資産形成においては長期、分散、積立がキーワードとされている通り、早く始めて長く続けることがポイントであり、特に20〜40歳代といった現役層のお客さまへの資産形成促進に注力しております。 地域金融機関としてお客様の資産形成をサポートし、生活に豊かさとゆとりが生まれ、活発な消費活動につながることで、持続的、循環的な地域経済の発展に貢献できるものと考えております。

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    「人生100年時代」と言われるようになりましたが、豊かな老後サポート、資産形成などについてどうお考えでしょうか

    清水 当行では、個人向けコンサルティング業務に特化した営業店「ブロック個人営業部」を設置し、お客さまが抱える不安や課題に対して、迅速かつ高度な〝ライフプランコンサルティング〞をより多くのお客様に提供しております。
     お客さまにとって避けられない高齢化、認知機能の低下、資産の円滑な継承等の課題に対しては、金融ジェロントロジーを活用した金融、非金融両面でのサービス「あしぎん・シニアと家族の生活サポート」を提供しております。

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    ESGやSDGs関連融資など、
    足利銀行でも販売されていますが、
    どのような経緯で採用されたのでしょうか

    清水 当行では、ISO14001の取得など、環境に配慮した取組みを行う企業の資金繰りを支援するための「あしぎん環境配慮型私募債」を2011年から取り扱ってきました。2050年までのカーボンニュートラルを実現するために、大企業を中心にサプライチェーン全体で脱炭素を目指す動きがあることから、当行の主要な取引層である中堅、中小企業においても、大規模な設備投資などの対応が必要になるでしょう。
     こうした背景を踏まえ、企業のサステナビリティ目標を支援する「サステナビリティ・リンク・ローン」、環境問題の解決に資する事業資金を融資する「グリーンローン」、企業のSDGsの取組状況を可視化できるサービスが付いた「あしぎんSDGsアクションローン」などの取り扱いを開始いたしました。

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    SDGsの重要性、ESG投資の意義について
    どうお考えでしょうか

    清水 SDGs、脱炭素社会の実現へ向け、地方公共団体、地域事業者、教育機関、個人、そして金融機関が一体となって取り組むことが求められています。しかし、未だ積極的なアクションを行っている地域事業者は限定されており、地域金融機関である当行が、お客さまとSDGs、脱炭素への活動の重要性について会話をし、お客さまと共に活動していきたいと思います。

    小池 日本政府は2050年に向けた脱炭素化に向けた指針を発表しています。新しいエネルギー政策が注目を浴び、多くの皆さんが脱炭素を進める企業や技術を持つ企業に投資をすることで、世の中の流れも大きく変化していくのではないでしょうか。ESG投資から得られる経済的リターンだけでなく、投資を通じて社会的価値を生み出していく、そんな未来を我々は考えています。

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    今後、資産形成においてどのような
    変化が起こっていくとお考えでしょうか

    清水 デジタル化が加速し、若年層のウェブを介した投資が劇的に拡大しました。アプリやインターネットバンキング等をはじめとした新たな顧客の開拓に向けたデジタライゼーションへの対応に向けて、各種取り組みを進めていく必要があります。さらに、新NISA制度や高校での金融教育必修化等により、より一層資産形成が身近なものとなっていくものと考えます。

    小池 2021年末に、国内の個人金融資産が2000兆円に達したと公表(出所:日本銀行)されていますが、投資に回っている比率はまだまだ少ないと感じています。我々は、資産形成としての投資は、生活の中での一つの行動になって欲しいと思っています。一時的なリターンを狙う投資ではなく、人生100年時代のお金の設計図を個人で描き、豊かな暮らしのために、資産形成の重要性をご理解いただけるよう、当社としても情報発信を引き続き行っていきます。

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    最後に、
    栃木県民へメッセージをお願いします

    清水 「現在」の延長線上から未来を考えるのではなく、既存の制約から離れ、未来のあるべき姿を定め、そこから逆算して変化課題を模索する必要が生じてきています。新たな発想で「お客様」と「地域」の抱える課題解決に真剣に取り組んでまいります。

    小池 地域の社会、経済、金融に大きな役割を担われている足利銀行様と共に、「志プロジェクト」を通じて、資産形成や地域創生に貢献できることを大変嬉しく存じます。長期にわたって、足利銀行様や栃木県の皆様と、資産運用を通して地域社会の課題解決のためにできることを考え、当社の取り組みが解決の一助になれるよう、引き続き努めてまいります。

※役職や記事内に記載の内容は対談時点のものです。

2022年4月15日 下野新聞掲載
 記事体広告を基に野村アセットマネジメント作成

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