お知らせ
足元の日本株式市場の変動について
2024年08月02日
昨日8月1日と本日8月2日にわたり日本株市場は大きく下落しました。7月11日に史上最高値を更新してから、日経平均株価で約15%、TOPIXで約13%の下落となります(8月2日終値ベース)。
これには2つの大きな要因があると考えており、一つ目は日銀による金利引き上げです。消費動向に配慮し今回の日銀政策決定会合での利上げはないとの見方もありましたが、1米ドル160円近い円安水準を放置できないことも今回利上げに至った要因かと思われます。また今後の利上げについても粛々と金利を戻していくという姿勢も見られ、日米金利の方向性の違いから為替水準は1米ドル140円台への円高急進に繋がったと考えます。二つ目は米国での失業保険申請件数増加、ISM製造業景気指数低下というマクロ指標悪化が米国景気のハードランディングを想起させたと思われます。7月米雇用統計も同様の文脈で注目されますが、これまで金利を引き上げても中々インフレを抑制するような経済モメンタムの鈍化に繋がりませんでしたが、それがいよいよ表れてきたとのリスク回避姿勢が特に短期筋中心に市場を大きく変動させていると考えます。
もちろん米国を中心としたグローバルのマクロの方向性はもう少し時間を掛けて評価すべきかもしれませんし、日本の企業業績も現在発表が進んでいる4-6月期決算は上方修正が相次ぐというような状況でもありません。ただしこの2日間の大幅調整で日本株はバリュエーションの割高感も薄れ、一方企業業績は円安による上方修正期待は低下しているものの増益基調が続くと考えられます。PER15倍、配当利回り2%という株価バリューションに加えて、東証改革要請(資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応)によるガバナンス改善という魅力も依然として残っています。
したがいまして、運用にあたっては、足元の株価の下落は中長期的に見ればバリュエーション上魅力度が増したと考えられ、業績を精査しながらポートフォリオ運営を進めパフォーマンスの獲得を目指して参ります。
CIO(日本株アクティブ)
原田 信太郎
「ノムラ・ジャパン・オープン」の運用担当者である福田泰之チーフ・ポートフォリオマネージャーのコメントは以下からご覧ください。
「日本好配当株投信」「好配当日本株式オープン(愛称:好配当ニッポン)」の運用担当者である佐藤智喜シニア・ポートフォリオマネージャーのコメントは以下からご覧ください。
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