お知らせ
足元の日本株式市場の変動について
2025年04月03日
本日4月3日の日本株市場は、3月31日に引き続き大きく下落しました。
既に関税影響の思惑で株価は下落しているので、「噂で売って事実で買う」という投資行動、すなわち4月2日の米トランプ大統領による相互関税の発表が材料出尽くしとなる可能性も一定程度あると考えられていましたが、発表された内容は想定よりも厳しいと捉えられています。関税は基本全ての国に10%を賦課、主要国では中国34%、EU20%、日本24%となっており、アジア地域を中心に40%前後の高い関税率になっている国もあります。
高い関税を元に米国製商品の購買を増やし、貿易赤字を縮小させるとともに、米国の雇用を増大させることで「Make America Great Again」の実現を狙っていると思われますが、昨日の米国市場での時間外での株価を見ると、米自動車大手ゼネラル・モーターズやフォードが3-4%の下落、スポーツ大手のナイキや小売り大手ウォルマート等の下げも目立っています。いずれも米国でサプライチェーンが完結していれば別ですが、生産拠点がアジア、中南米に置かれている、消費財も海外からの輸入に依存している部分も大きいことを考慮すれば当然の反応と思われます。これらの価格上昇がどの程度となるのか、その際の消費に与える影響がどうなるのか次第ですが、米国消費者が更なるインフレ圧力に晒されることで米国のスタグフレーション懸念は増大しており、また報復関税合戦等の展開に進めばブロック経済化リスクも想起され、中期的な世界経済への波及も念頭に置く必要があるかもしれません。
一方で、イーロン・マスク氏の政府効率化省退任報道や、関税政策に対する共和党内からの異論など、これまでとは異なる動きも出始めています。米トランプ大統領も高関税の賦課をスタート台として各国との交渉に入ると思われますが、現状の強硬策がどのタイミングで緩和されるのか否かも重要な論点になってくると思われます。今が関税関連悪材料のボトム期となることを期待したいですが、関税導入の具体的な米国への影響度合い、日本企業の4月に発表される年度決算における新年度見通しの方向性等、短期的な不透明感は継続すると考えられ、当面日本株市場も頭の重い展開になろうと想定しています。
日本株のバリュエーションは現在PER13倍台、PBR1.2倍程度となっており、過去10年超のレンジの中では割安圏に入ってきました。もちろん関税影響が個別銘柄の業績予想にまで完全に織り込まれている訳ではないため、割安と言い切ってしまうことは難しい状況です。ただし関税影響や経済不透明感の一巡が見られる年央以降には株価はそれら不透明要因を織り込み、企業業績に応じたバリュエーションで形成されると考えます。このような状況であるからこそ冷静なファンダメンタルズ分析に努め、関税影響の相対的に小さい銘柄、不透明な経済環境下でも利益確度の高い銘柄、あるいは株価下落で割安感が増した銘柄等、様々な投資機会を捉えてパフォーマンス向上を図って参ります。
CIO(日本株アクティブ)
原田 信太郎
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