MARKET REPORT マーケットレポート
【石黒英之のMarket Navi】日本株の主役交代が意味するものとは?
2026年06月02日
ポイント① 日本株の主役交代が意味するもの
日本株はテック主導の上昇が続いています。背景には生成AI(人工知能)投資の拡大を受けて、半導体やAIインフラ関連需要が急増していることがあります。米国でも半導体関連株で構成されるSOXが大きく上昇しており、テック株比率の高い日経平均も歩調を合わせて上昇しています(図1)。
ただ、1日の東京市場では、プライム市場の値上がり銘柄数が全体の27%にとどまり、71%の銘柄が下落するなど、日本株は物色の偏りが目立っています。実際、日経平均をTOPIX(東証株価指数)で除したNT倍率は約17倍と過去最高です(同図)。また、1日にソフトバンクグループの時価総額がトヨタ自動車を上回ったことは、市場の関心がAI・半導体関連株へ移りつつあることを示しています。
図1 日経平均株価・
SOX(フィラデルフィア半導体株指数)・NT倍率

期間:2023年1月4日~2026年6月1日、日次
(出所)Bloombergより野村アセットマネジメント作成
ポイント② テック主導の日本株相場は継続か?
もっとも、AI需要を反映する半導体株の上昇は期待先行ではないとみています。SOXの12ヵ月先予想PERは1日時点で26倍台と、近年ピークの29倍水準を下回っています。同12ヵ月先予想EPSは急拡大が続いており、株価上昇を利益の伸びが支えています。こうした高い利益成長への期待が日本株の主役交代を後押ししていると考えられます(図2)。
AI市場は利用者数・利用時間の増加や技術革新を背景に今後も成長が見込まれます。加えて、企業によるAI関連投資も拡大が続く見通しです。半導体やAIインフラ関連企業の利益の伸びが持続するなら、それに沿った株価上昇も期待できるといえます。短期的な値動きには注意が必要ですが、利益成長が続く限り、日本株のテック主導相場はしばらく継続する可能性が高いと考えています。
図2 SOXの12ヵ月先予想EPS
(1株当たり利益)と同PER(株価収益率)

期間:2016年1月8日~2026年6月1日、週次
・〇印は1年後、2年後の12ヵ月先予想EPS(2026年6月1日時点のBloomberg予想)
(出所)Bloombergより野村アセットマネジメント作成
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