読んで明解!投資信託のキホン

基準価額と分配金

分配金とは?

投資信託(ファンド)は、原則、年に1回以上「決算」を行います。「決算」にあたって、期間中の収益や費用、資産の状況などを明らかにします。決算時には、ファンドの分配方針に基づき、投資家(受益者)に収益分配金(分配金)が支払われる場合があります。
ファンドの分配金は投資信託説明書(交付目論見書)記載の「分配の方針」に基づいて委託会社が決定しますが、委託会社の判断により分配を行わない場合もあります。

分配金とは?

分配金と基準価額の関係

預貯金では、預け入れた元金に対して、あらかじめ定められた利率に基づく利息(利子)が付きます。
預金者は、元金とは別に利息を受け取ります。※
一方、投資信託の分配金は、ファンドの資産から支払われます。そのため、分配金が支払われると、支払額に相当する分だけファンドの純資産が減少し、原則として基準価額は下がることになります。
また、預貯金の利息は、定められた利率に基づいて支払われるのに対し、投資信託の分配金は、利子・利息と異なり、元金にプラスしてもらえるお金ではありません。ファンドの分配方針や運用状況などを踏まえて決定されます。したがって、分配金が支払われない場合もあり、支払われる場合でも毎回同じ金額とは限りません。
株式の配当も、企業の利益などを原資として株主に支払われる点で、投資信託の分配金と似ています。ただし、投資信託の分配金は、株式や債券など複数の資産で運用するファンド全体の状況や分配方針に基づいて決定されます。

※預金には、預け入れ後一定期間ごとに利率が見直される変動金利預金もあります。

分配金と基準価額の関係
・上記はイメージ図であり、全てを説明しているものではありません。

分配金には2つの種類がある

投資信託の分配金は、投資家ごとの個別元本と、分配金支払い後の基準価額との関係によって、「普通分配金」と「特別分配金(元本払戻金)」に区分されます。同じファンドの同じ分配金でも、投資家が購入した時期や購入価額によって、区分が異なる場合があります。

「個別元本」の考え方

分配金が普通分配金か特別分配金かを判断する基準となるのが、投資家ごとに異なる「個別元本」です。原則として、購入時の基準価額をもとに計算され、購入時手数料などは含まれません。個別元本とは、投資家ごとに異なる投資信託の取得価額をもとに計算される、1万口当たりの元本額を指します。
特別分配金を受け取ると、受け取った金額に相当する分だけ個別元本が減額されます。
分配金支払い後の基準価額が個別元本を上回る部分は「普通分配金」、個別元本を下回る部分は「特別分配金(元本払戻金)」として扱われます。

・分配金の一部が普通分配金、残りが元本払戻金(特別分配金)となることもあります。

  • 普通分配金:原則として課税対象となる分配金
  • 元本払戻金(特別分配金):元本の一部を払い戻すものとして扱われ、原則として課税されない分配金

投資信託の成果を確認する際は、分配金額だけでなく、保有資産全体の増減を示す「トータルリターン」も確認してみましょう。たとえば、「現在の評価額+これまでに受け取った分配金-購入金額」という視点で見ると、資産全体の損益を把握しやすくなります。

※上記は資産全体の損益を確認するための簡易的な考え方です。実際の損益は、購入・換金時の費用、税金、分配金の受取方法などにより異なります。