【第4回】保有している投資信託の種類やタイプ、および投資に利用している金融機関

投資信託に関する意識調査コラム2022

このコラムでは、野村アセットマネジメント資産運用研究所で2022年3月に実施した「投資信託に関する意識調査」のアンケート結果より、投資信託を保有したきっかけや保有していない理由、NISA制度や積立投資の利用状況などについてご紹介します。

今回のコラムでは、投資信託を保有する方がどのような投資信託を持っているのか、また投資に利用している金融機関に関するアンケートの結果をご紹介します。

保有している投資信託の種類

はじめに、保有している投資信託の種類について見てみましょう。図1は、どのような投資対象の投資信託を保有しているか、またその中で最も残高の大きい商品は何かを尋ねたグラフです。保有している商品を多い順にみると「国内株式型46%」、「先進国株式型41%」、「バランス型37%」ですが、最も残高の大きい商品は「先進国株式型27%」、「国内株式型22%」、「バランス型21%」と上位3つの顔ぶれは同じものの、1位と2位が入れ替わっています。

図1 保有している投信の投資対象

図1 保有している投信の投資対象の図

最も残高の大きい商品で1位となった「先進国株式型」に注目してみましょう。年代別の保有割合(図2)を見ると、「先進国株式型」を保有している割合は若い世代ほど高く、年齢が上がるにつれて低くなっている傾向がみられます。保有している商品の種類のうち、「先進国株式型」が最も残高が大きいと答えているのは、20代では51%、30代では47%となっており、これらの世代では約3割※1がこの種類を資産運用の中心に据えていることがわかります。

※1 20代は約32%(63%×51%)、30代は約29%(62%×47%)

図2 年代別保有割合 先進国株式型

図2 年代別保有割合 先進国株式型の図

一方で、「国内株式型」の保有割合(図3)をみると、「先進国株式型」の保有状況とは明らかに形状が異なっていて、どの世代でも半数弱の方が保有していると回答しており、「国内株式型」が幅広く保有されている種類であることがわかります。

図3 年代別保有割合 国内株式型

図3 年代別保有割合 国内株式型の図

保有している投資信託のタイプ

次に、投資信託を保有している方はどのようなタイプの投資信託を持っているのでしょうか。図4は、どのようなタイプの投資信託を保有しているか、またその中で、最も保有している残高の大きい商品は何かを尋ねた結果です。グラフから、保有している商品と、最も残高の大きい商品ともに「毎月分配型」と「インデックス型」の割合が高いことがわかります。

図4 保有している投信のタイプ

図4 保有している投信のタイプの図

図5の「毎月分配型」の年代別のグラフを見ると、年代が高くなるにつれてその保有割合が増加していることがわかります。70歳以上では約半数がこのタイプの投資信託を保有しており、そのうちの約4割がこのタイプの投資信託を最も残高の大きい商品として保有していることからも、分配金に対するニーズが高いことが推測されます。

図5 年代別保有割合 毎月分配型投信

図5 年代別保有割合 毎月分配型投信の図

図6の「インデックス型」の年代別のグラフを見ると、特に20代、30代で保有割合が高く、そのうちの約半数がこのタイプの投資信託を最も残高の大きい商品として保有していることがわかります。インデックス型がつみたてNISAの対象ファンドとして多く取扱われていることからも、若い世代の中にはつみたてNISA制度を活用してインデックスファンドへの投資をしている人が多いことが推測されます。

図6 年代別保有割合 インデックス型投信

図6 年代別保有割合 インデックス型投信の図

投資を行なう時に利用している金融機関

最後に、投資を行なう時に利用している金融機関について見てみましょう。投資に最もよく利用している金融機関を年代別に見てみると(図7)、50代以下では「ネット証券」を利用していると回答した人の割合が最も高く、特に20代~40代ではその割合が50%を超えています。60代、70歳以上を見ると「店舗型証券」の割合が高く、退職金や老後資金について対面で相談したいと希望される方も多いことが推測されます。投資に利用する金融機関については、ライフステージやライフイベントなども考慮し、人それぞれのニーズに合った選択を行なっている様子が伺えます。

図7 年代別 投資に最もよく利用している金融機関

図7 年代別 投資に最もよく利用している金融機関の図