NISAを活用した、積立投資の魅力とは?

当コラムでは、NISAを活用した積立投資の魅力を解説します。

NISAを活用した積立投資のメリットとは?

NISAと積立投資のメリットを組み合わせることで、初心者の方にも始めやすく効果的な資産運用が叶えられそうです。

一度にまとまったお金を投資するのではなく、一定の金額を定期的にコツコツ積み立てる投資方法です。例えば、「毎月同じ投資信託を〇万円分購入する」といった方法です。

【NISAを活用するメリット】

①非課税で運用できる

金融商品をNISA口座で購入した場合、投資した商品が値上がりした場合の利益(譲渡益)や配当金・分配金が非課税となります。NISAは、1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円)まで非課税で保有することができます。

約20%※1の税金がNISAの活用で0%に!
~運用益が100万円の場合~

約20%※1の税金がNISAの活用で0%に!~運用益が100万円の場合~の図

上記はイメージ図です。

※1運用益に対して20%の税金が課税される前提で計算しています。

(出所)金融庁()の資料などを基に野村アセットマネジメント作成

②自由度が高く長期的なプランニングが可能

NISAの非課税保有期間は無期限なので、運用期間に縛られずNISAを活用した長期的な資産運用のプランニングができます

NISAを活用した積立投資には、様々な方法があります。
「NISAを活用した積立投資」と聞くと「つみたて投資枠で、毎月同じ投資信託を〇万円分購入する」というイメージを抱くかもしれませんが、それだけではありません。たとえば、「成長投資枠で、年2回のボーナスが支給される月に、同じ投資信託を〇万円分購入する」という方法でも、定時定額の積立投資を実現できます。この方法であれば臨時収入などを使った資産形成も可能で、つみたて投資枠と成長投資枠を効果的に併用することができます。

また、非課税保有限度額の1,800万円は、売却すれば翌年以降に再利用することが可能です。
たとえば、NISAを活用して積み立てた1,800万円分(買付簿価)の投資成果をマイホームの購入費用に充てるために途中売却したとします。その後、売却によって空いた枠を翌年以降に再利用し、新たに老後資金として非課税保有限度額の1,800万円分を買い付けていくことが可能です。ライフプランに合わせ、様々な活用方法を検討していくことができそうです。

動画一覧ページ「【動画でチェック】年代別!NISAを活用したライフプランニング&シミュレーション」では、10~60代の各年代で複数パターン、NISAの活用方法をご紹介しています。
ご自身にピッタリのプランを見つけてみてはいかがでしょうか。

【積立投資のメリット】

③少額から投資できる

資金に余裕がない方でも、少額から積立額を設定できます。

④定時・定額購入のため、購入の手間が省ける

積立投資は契約する金融機関(銀行や証券会社等)において、最初に投資信託の商品を選択し、任意の金額で積立投資の申し込みをすれば、あとは毎月自動的に買付が行なわれるため、購入の手間を省くことができます。

⑤時間分散によるリスクの低減が期待できる

資産運用において、大きな損失を避けることは大切です。たとえば、基準価額1万円の投資信託が50%下落し5,000円になった場合、50%上昇しても、7,500円にしかなりません。5,000円から1万円まで回復するには、下落分の2倍である100%の上昇が必要です。
定時定額の積立投資であれば、価格が上がった時には少ない口数、価格が下がった時には多くの口数を購入することができるため、最終的に平均購入単価を抑えることが期待できます。平均購入単価が下がれば損益分岐点が下がり、その後の価格上昇で下落前の水準まで戻らなくても元本を早く回復できる可能性が高まります※2。長期的な資産形成をする上で、時間を分散させる積立投資は有効な投資手法といえそうです。

※2価格が一方向に上がるとすれば、安いうちに一括で購入した方が良い結果になります。また、値上がりしたあと元に戻ってしまったら、積立投資の場合は、損になってしまいます。積立の効果が出ない場合もあることには、注意が必要です。

【投資期間別シミュレーション】NISAを活用して積立投資を行なうと、いくらになる?

仮に、NISAの非課税保有限度額である1,800万円を65歳になるまで毎月同じ金額で積み立てる場合を考えてみましょう。
下記の通り、投資期間が長期になる程、月々の負担は小さくなります

65歳になるまで積立投資をする場合(累積投資総額1,800万円)

積立投資
開始年齢
65歳になるまでの期間 毎月の積立額
25歳 40年間(480ヵ月) 37,500円
35歳 30年間(360ヵ月) 50,000円
45歳 20年間(240ヵ月) 75,000円
55歳 10年間(120ヵ月) 150,000円

各年代、上記の積立額で毎月末に外国株式ファンド※3に投資した場合の投資成果を検証していきます。下記のグラフは、実際の指数を使って、過去の値動きでシミュレーションを行なった結果です。

※3外国株式ファンド:MSCI-KOKUSAI指数(配当込み・円ベース・為替ヘッジなし)

運用シミュレーション
(1984年1月末~2023年12月末)

運用シミュレーション(1984年1月末~2023年12月末)の図

シミュレーションであり、将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。算出過程で取引コスト等は考慮しておりません。市場指数そのものに投資することはできません。ファンドの運用実績ではありません。

(使用した指数)「外国株式ファンド」MSCI-KOKUSAI指数(配当込み・円ベース・為替ヘッジなし)

(出所)ブルームバーグのデータを基に野村アセットマネジメント作成。

あくまでシミュレーションではありますが、期間別に最終積立評価額を見ると、10年では約3,865万円、20年では約7,023万円、30年では約1億429万円、40年では約1億8,897万円と、いずれも最終積立評価額が累積投資総額を上回る結果となりました。また、投資期間が長期になるほどリターンが大きくなりやすい傾向が見られました。仮に、NISAのつみたて投資枠を活用して一定の金額を毎月積み立てていく場合、ひと月の上限額は10万円(年間投資枠120万円÷12ヵ月)となります。※4 毎月10万円を投資に回すことは難しいかもしれません。しかし、日々の支出を見直して収入に合わせた積立額を設定することで、将来の資産形成が大きく変わりそうです。

※4つみたて投資枠と成長投資枠は併用できます。成長投資枠を利用した積立投資も可能で、一定の金額を毎月積み立てていく場合のひと月の上限額は30万円((つみたて投資枠の年間投資枠120万円+成長投資枠の年間投資枠240万円)÷12ヵ月)となります。

上記のケースで、それぞれ期待できる節税効果も見ていきましょう。NISAを使った積立投資であれば、投資した商品が値上がりした場合の利益(譲渡益)が非課税となりますので、40年の場合では約3,419万円もの節税効果が期待できます。

「運用シミュレーション(1984年1月末~2023年12月末)」で期待される節税効果

積立投資期間 期待される節税効果
40年 約3,419万円
30年 約1,726万円
20年 約1,045万円
10年 約413万円

上記は、積立投資期間が40年の場合は1984年1月末~2023年12月末、30年の場合は1994年1月末~2023年12月末、20年の場合は2004年1月末~2023年12月末、10年の場合は2014年1月末~2023年12月末にそれぞれ外国株式ファンド※3に投資した場合です。運用益に対して20%の税金が課税される前提で計算しています。シミュレーションであり、将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。算出過程で取引コスト等は考慮しておりません。

※3外国株式ファンド:MSCI-KOKUSAI指数(配当込み・円ベース・為替ヘッジなし)

(出所)ブルームバーグのデータを基に野村アセットマネジメント作成。

当コラムでは、NISAを活用した積立投資の魅力を解説しました。NISAを活用して積立投資を行なうことで、それぞれのメリットを享受することが期待できます。また、長期で投資すればするほど毎月の積立額が抑えられるだけでなく、時間分散や複利の効果が働くことで、最終的な積立評価額も高くなる傾向が見られました。
人生において、今日が1番若い日です。ご自身のライフプランに合わせて、NISAを活用した積立投資のプランニングを始めてみてはいかがでしょうか。