交付目論見書に記載された「購入の申込期間」を過ぎると購入できないのですか?
交付目論見書に記載された「購入の申込期間」を過ぎると購入できないのですか?
追加型投資信託の場合、交付目論見書に記載されている「購入の申込期間」とは、その目論見書が使用できる期間において購入できる期間を指します。
交付目論見書は、事前または購入時に販売会社より投資家へ交付するよう義務付けられているもので、投資信託の基本的な情報が記載されています。原則、目論見書は半年に1度改訂され、改訂後の交付目論見書には新たな「購入の申込期間」が記載されます。そのため、現時点で発行されている交付目論見書の「購入の申込期間」を過ぎても、最新の交付目論見書で「購入の申込期間」が更新されていれば購入できます。
投資信託は、購入できる期間によって「単位型」と「追加型」に分類されます。各投資信託の分類は、交付目論見書などで確認できます。
単位型投資信託は、当初募集期間のみ購入することができます。追加型投資信託は、運用を開始した後でも申込不可日を除いて毎営業日、購入することができます。追加型投資信託のうち、当初募集期間後の一定期間のみ購入ができ、それ以降は分配金再投資やスイッチングによる購入のみ受け付けている「限定追加型」の投資信託もあります。
信託期間が無期限の追加型投資信託であるにもかかわらず、なぜ交付目論見書に記載された「購入の申込期間」に期間が設けられているの?
投資信託の「信託期間」とは、投資信託の運用を開始する「設定日」から運用を終える「償還日」までの期間を指します。信託期間は投資信託ごとに定められており、交付目論見書等で確認できます。信託期間が「無期限」の場合でも、繰上償還※1することがあります。
※1「繰上償還」とは、信託財産の減少により運用に支障をきたす場合など、何らかの理由で信託期間を繰り上げて償還することです。
投資信託の募集や売り出しをする際に、運用会社は有価証券届出書を財務局へ定期的に提出※2するよう法律で定められています。有価証券届出書には、投資信託の名称や運用方針などが記載されており、交付目論見書は有価証券届出書の内容を基に作成します。したがって、交付目論見書に記載されている「購入の申込期間」は、提出した有価証券届出書の有効期間となります。
※2発行(売出し)価額の総額が1億円以上の場合。
交付目論見書に信託期間が「無期限」と記載してある追加型投資信託であるにもかかわらず、「購入の申込期間」に期間が設けられている場合、「購入の申込期間」の満了前に有価証券届出書を提出することで「購入の申込期間」が更新されます。一般的に、「購入の申込期間」に有価証券届出書の提出により更新される旨の記載がある場合は、継続して購入することができます。