消費者物価指数
(CPI)

米国

毎月発表

米国労働省が毎月公表する消費者物価指数(Consumer Price Index)は都市部中心の調査を基にした物価の変動を反映した指数です。日常生活で購入する品物やサービスの価格変動を示し、物価が上がっているのか下がっているかがわかる大事な指標となっています。CPIには全体を示す「総合指数」、食品とエネルギーを除く「コアCPI」などがあります。

米国には、上記の消費者物価指数(CPI)と個人消費支出(PCE)デフレーターと呼ばれる2つの物価指標があります。公表する機関が異なる他、計算方法などの違いもあり、より広範囲の動向を把握できるのが個人消費支出(PCE)デフレーターともいわれています。FRB(米連邦準備制度理事会)は重要指標として、PCEを採用しています。前月までのインフレの動向を速やかに把握するには、毎月下旬に発表されるPCEよりも、毎月中旬に発表されるCPIにも注目する必要があります。

(出所)米国労働省労働統計局(

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下図の通り、米国の消費者物価指数に大きな影響を与えた出来事として1970年代のオイルショックがあり、当時二桁のインフレ率を経験しました。特に原油価格の上昇は、ガソリン価格や電力価格の上昇に繋がり、消費者の支出に影響を与えました。また、2008年のリーマン・ショックの時には、景気減速によって消費者の購買力が減少しデフレ圧力が強まった結果、CPIはマイナスに転じました。

米国消費者物価指数(CPI)の推移(前年同月比)

1970年1月末~2024年6月末、月次

米国消費者物価指数(CPI)の推移(前年同月比)の図

(出所)ブルームバーグのデータを基に野村アセットマネジメント作成

また、特定の商品やサービスを除外した指標として「スーパーコアCPI」などがあります。医療や交通サービスなどを含むサービスCPIから、変動の大きいエネルギーと遅行性の強い住居費を除いたスーパーコアCPIは、FRB(米連邦準備制度理事会)が重視している指数といわれています。