投資信託の月次レポートに記載されている「デュレーション」の意味を教えてください。

Q 投資信託の月次レポートに記載されている「デュレーション」の意味を教えてください。 A 「デュレーション」は、債券へ投資した金額を回収するまでの平均期間です。また、デュレーションは債券価格が金利変動にどのくらい影響を受けるのかを示す指標としての側面も持っています。

デュレーションは、債券を保有することによって将来受け取ることのできる利子(クーポン)や償還金によって投資金額を回収するまでの平均期間を示しています。デュレーションの単位は「年」で示され、債券のクーポンが高ければデュレーションは短くなることが一般的です。※1

※1利付債の場合。

また、デュレーションは債券価格が金利変動にどのくらい影響を受けるのかを示す指標しての側面も持っています。債券価格は金利に影響を受けますが、デュレーションの長さによって価格の動き方が異なります。たとえば金利が1%上昇した場合、デュレーションが5年の債券価格は5%下落し、デュレーションが2年の債券は2%下落します。このように金利が上昇した場合、デュレーションの長い債券は短い債券に比べて価格の下落幅が大きくなります。

金利と債券価格の関係

金利と債券価格の関係の図

上記はイメージ図です。(作成)野村アセットマネジメント

投資信託の月次レポートには、平均デュレーションが記載されていることがあります。この場合は投資信託に組み入れられている債券等のデュレーションを組入比率で加重平均した数値が載っていることが一般的です。

原則、債券を償還日まで保有すると額面金額を受け取ることができます
たとえば、額面が100万円の債券であれば、償還日に100万円が返ってきます。しかし、償還の1年前に額面金額100万円・利率5%の債券を103万円で購入した場合※1、償還日には額面金額100万円が返ってくるため、3万円の償還差損が発生します。ただし債券のリターンは債券価格の変動だけでなく、利子も含めて考える必要があります。この場合、トータルリターンは下記の通り計算できます。
償還差損:100万円(額面金額)- 103万円(購入金額)= -3万円
利子:100万円(額面金額)×5%(利率)×1年(保有期間)=5万円
トータルリターン:利子5万円 - 償還差損3万円 = 2万円※2

※1利付債の場合。

※2税金・手数料などは考慮しておりません。

ただし、債券の発行体(国や企業など)が破綻した場合は、額面金額や利子のすべてまたは一部が、償還日に支払われない可能性もあります。